秋の花粉・ダニで悪化?猫のかゆみ&鼻症状を悪化させない環境づくり

季節のケア

はじめに

秋になると、愛猫のくしゃみや体を掻く仕草が増えていませんか?実は秋は、ブタクサやヨモギなどの花粉と、夏に繁殖したダニの死骸が空気中に舞う時期が重なるため、猫のアレルギー症状が悪化しやすい季節です。

人間の花粉症は鼻水や目のかゆみが中心ですが、猫の場合は皮膚に強い症状が現れることが多く、掻きむしりによる脱毛や皮膚炎に発展することもあります。この記事では、秋特有のアレルギー症状の原因と、自宅でできる環境改善の具体的な方法、動物病院での治療と日常ケアの両立について詳しく解説します。

秋に猫のアレルギー症状が悪化する理由

秋の花粉とダニの活動時期が重なる

秋は猫のアレルギー症状が悪化しやすい季節です。その主な原因は、ブタクサ、ヨモギ、カナムグラといった秋の花粉と、ダニアレルゲンの飛散時期が重なることにあります。

これらの秋の花粉は8月下旬から10月にかけて飛散のピークを迎え、特に9月に最も多く飛散します。春のスギやヒノキと異なり、秋の花粉は草本植物から発生するため飛散距離は数十メートルから数百メートル程度ですが、住宅地や公園など身近な場所に生育しているため、完全室内飼いの猫でも飼い主が持ち帰る花粉によって症状が出ることがあります。

さらに注意が必要なのがダニアレルゲンです。ダニは夏の高温多湿な環境で繁殖し、秋になると死滅します。その死骸は非常に小さく軽いため、人の動きや空気の流れによって室内で舞い上がり、猫が吸い込むことでアレルギー症状を引き起こします。つまり秋は、屋外からの花粉と室内のダニアレルゲンという二重のアレルゲンに猫が曝露される時期なのです。

猫に現れる主な症状

猫のアレルギー症状は人間とは異なる特徴があります。人間の花粉症では鼻水やくしゃみが中心ですが、猫では皮膚症状が最も顕著に現れます

皮膚症状

  • 激しい掻きむしり行動(特に顔、首、耳の周辺)
  • 過度なグルーミング(舐めすぎ)による脱毛
  • 皮膚の赤みや炎症
  • 掻き傷による二次的な細菌感染

呼吸器症状

  • くしゃみの頻度が増える
  • 透明または白っぽい鼻水
  • 鼻づまりによる鼻呼吸の困難

その他の症状

  • 目の充血や涙目
  • 目やにの増加
  • 食欲不振(鼻づまりによる嗅覚の低下)

重要なのは、これらの症状が猫風邪などの感染症と似ている点です。ただし、花粉症の場合は発熱や急激な体調悪化はなく、毎年同じ時期に症状が現れる季節性があります。症状が1週間以上続く場合や、皮膚の掻き傷がひどい場合は、早めに動物病院を受診しましょう。

自宅でできる環境改善の基本

猫のアレルギー症状を軽減するには、アレルゲンとの接触を最小限に抑える環境づくりが重要です。ここでは自宅で実践できる具体的な対策をご紹介します。

掃除と換気の最適な方法

アレルゲンを減らすには、適切な掃除方法と換気のタイミングが鍵となります。

効果的な掃除のポイント

いきなり掃除機をかけると、床に落ちた花粉やダニの死骸が舞い上がってしまいます。まず濡れた雑巾や粘着シートで床を拭き、アレルゲンを吸着させてから掃除機をかけるのが効果的です。掃除機はHEPAフィルター搭載のものを選ぶと、微細なアレルゲンも捕集できます。

掃除の頻度は1日1回が理想的ですが、忙しい場合はコードレス掃除機やロボット掃除機を活用して、こまめに掃除できる環境を整えましょう。

換気の注意点

換気は室内のアレルゲン濃度を下げるために重要ですが、花粉の飛散が多い時間帯は避けるべきです。秋の花粉は午前中に多く飛散するため、換気は午後や夕方以降に行うのがおすすめです。窓を開ける際はレースのカーテンを閉めておくと、花粉の侵入を減らせます。

寝具・カーテン・布製品の管理

布製品はアレルゲンが付着・蓄積しやすいため、定期的なケアが欠かせません。

定期的な洗濯

猫が使用するベッドやブランケットは週に1〜2回洗濯し、カーテンは月に1回程度洗うことでアレルゲンを除去できます。洗濯後は室内干しにするか、外干しする場合は取り込む際に花粉をしっかり払い落としましょう。

布製品を減らす工夫

カーペットや布製ソファはダニやアレルゲンが溜まりやすいため、フローリングや拭き掃除しやすい素材の家具に変更することも一つの方法です。どうしても使用する場合は、こまめに掃除機がけと表面の拭き掃除を行いましょう。

猫の症状緩和に役立つアイテムと製品

環境改善に加えて、適切なアイテムやサプリメントを活用することで、猫のアレルギー症状をさらに軽減できます。

空気清浄機・除湿器の活用

空気清浄機は、空気中に浮遊するアレルゲンを効果的に除去する重要なアイテムです。

空気清浄機の選び方

猫のアレルギー対策には、0.3μm以上の微粒子を99.97%以上捕集できるHEPAフィルター搭載の空気清浄機が推奨されます。適用畳数は実際の部屋より2〜3倍広いものを選ぶと、より早く空気を清浄できます。

おすすめ製品

ダイキン 加湿空気清浄機 MCK505A

 
独自のストリーマ技術でアレルゲンを分解・抑制します。花粉やダニだけでなく、人間のねこアレルギーの原因となるFel d1も99.9%以上不活化。適用床面積22畳、加湿機能付きで乾燥対策にも有効です。壁際設置可能で省スペース設計。

シャープ プラズマクラスター空気清浄機

 

プラズマクラスターイオンが浮遊アレルゲンの作用を抑制。ペットモード搭載で、抜け毛や臭いにも対応します。

湿度管理の重要性

ダニは湿度60%以上の環境を好むため、湿度を50%以下に保つことでダニの繁殖を抑制できます。除湿器や除湿機能付き空気清浄機を活用し、湿度計で定期的にチェックしましょう。

スキンケア・サプリメントでの対策

皮膚バリア機能を高めるケアや、体の内側から免疫力をサポートするサプリメントも効果的です。

皮膚ケア用品

アレルギーで敏感になった猫の皮膚には、保湿効果のあるスキンケアスプレーが役立ちます。アンチノール スキン(天然由来成分使用、舐めても安心)は、動物病院でも取り扱われており、皮膚の健康維持をサポートします。購入には動物病院での相談が推奨されます。

免疫力サポートサプリメント

フェリスケア-L+(猫用プラセンタサプリメント):

 

高品質なニュージーランド産羊プラセンタと亜鉛酵母を配合したサプリメントです。肝臓や腎臓の健康維持をサポートするだけでなく、毛艶の改善や皮膚の健康維持にも役立ちます。どんな猫にもおすすめで、Amazon、楽天で購入可能です。

アンチノール プラス:

 

全国8,000軒以上の動物病院で取り扱われる、動物病院取扱いNo.1サプリメントです。91種類の脂肪酸を含むPCSO-524を配合し、皮膚・被毛の健康維持から関節、心血管、腎臓まで幅広くサポートします。動物病院での購入が推奨されます。

動物病院で処方される薬

症状がひどい場合、獣医師から抗ヒスタミン薬やステロイド剤が処方されることがあります。ステロイドは効果が高い一方、長期使用には副作用のリスクもあるため、獣医師の指示に従って適切に使用しましょう。

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動物病院での治療と日常ケアの両立

アレルギー症状が続く場合は、動物病院での適切な診断と治療が必要です。同時に、自宅での日常ケアを継続することで症状を効果的にコントロールできます。

獣医師による診断と治療の流れ

猫のアレルギーは完治が難しい疾患ですが、適切な治療で症状を大幅に軽減できます。

アレルギー検査

動物病院では血液検査によって、どの物質に対してアレルギー反応を示すかを調べることができます。花粉、ダニ、食物など複数のアレルゲンを一度に検査でき、秋の花粉(ブタクサ、ヨモギなど)に反応しているかも確認可能です。ただし検査の精度は100%ではないため、症状の経過や季節性も含めて総合的に診断されます。

処方される薬の種類

アレルギー治療では、症状に応じて以下の薬が処方されます。

  • 抗ヒスタミン薬:かゆみや炎症を抑える飲み薬。副作用が比較的少なく、長期使用にも適しています。
  • ステロイド剤:強力な抗炎症作用がありますが、長期使用は肝臓や免疫系への負担があるため、獣医師の指示を厳守しましょう。
  • 外用薬:猫が舐められない首や背中には、炎症を抑える塗り薬を使用することもあります。

治療期間は猫の症状や重症度によって異なりますが、季節性のアレルギーの場合は花粉飛散期間中の継続的な投薬が推奨されます。

自宅でできる日常的なケア

動物病院での治療と並行して、自宅でのケアを継続することが重要です。

ブラッシングで花粉やダニを除去

毎日のブラッシングは、被毛に付着した花粉やダニを物理的に取り除く効果があります。アレルギーのある猫には、皮膚への刺激が少ない獣毛ブラシ(豚毛、馬毛、猪毛)がおすすめです。金属製のブラシは皮膚を傷つける可能性があるため避けましょう。

足裏の拭き取りと帰宅時の対策

猫が窓辺で過ごした後や、飼い主が外出から帰宅した際は、花粉を室内に持ち込まないよう注意が必要です。帰宅時は玄関前で衣類をよく払い、可能であれば上着は玄関で脱ぐ習慣をつけましょう。

シャンプーは慎重に

どうしても症状がひどい場合、皮膚の汚れやアレルゲンを洗い流すためにシャンプーが有効なこともあります。ただし猫はドライヤーなどの大きな音を嫌がることが多く、自然乾燥では体温が下がってしまうリスクがあります。シャンプーの必要性については必ず獣医師に相談し、指示を受けてから実施しましょう。実施する場合は低刺激性の猫用シャンプーを使用し、すすぎ残しがないよう丁寧に洗い流すことが大切です。

ストレス管理

ストレスは免疫力を低下させ、アレルギー症状を悪化させる要因になります。静かで落ち着ける環境を整え、猫が安心して過ごせる空間を確保しましょう。
→【ストレス管理(遊び編)
→【ストレス管理(環境編)
→【ストレス管理(多頭飼育編)

よくある質問(Q&A)

Q1: 猫の花粉症は人間と同じですか?

基本的な仕組みは似ていますが、症状の現れ方が異なります。人間の花粉症では鼻水やくしゃみが中心ですが、猫の場合は皮膚症状(かゆみ、脱毛、皮膚の赤み)が最も顕著に現れます。これは猫の皮膚が人間よりも薄く敏感で、アレルゲンが皮膚から侵入しやすいためです。くしゃみや鼻水も出ますが、皮膚症状ほど頻繁ではありません。

Q2: 秋だけ症状が出る場合、花粉症とダニアレルギーのどちらですか?

両方の可能性があります。秋はブタクサやヨモギなどの花粉飛散時期であると同時に、夏に繁殖したダニの死骸が空気中に舞う時期でもあります。実際には複合的なアレルギーであることが多く、複数のアレルゲンに反応している場合がほとんどです。正確な診断には動物病院での血液アレルギー検査が必要ですが、症状の出る時期や環境から推測することもできます。

Q3: 市販のアレルギー薬を猫に使っても大丈夫ですか?

絶対に使用しないでください。 人間用の市販薬には、猫にとって有害な成分が含まれている可能性があります。特に解熱鎮痛剤(アセトアミノフェン、イブプロフェンなど)は猫に対して強い毒性があり、命に関わる危険があります。猫のアレルギー症状には、必ず動物病院で処方された猫専用の薬を使用しましょう。

Q4: 完全室内飼いでも花粉症になりますか?

はい、なります。完全室内飼いの猫でも、飼い主が外出時に衣類や髪に付着させて持ち帰った花粉によってアレルギー症状が出ることがあります。また、窓を開けた際に花粉が室内に侵入することもあります。外出から帰宅した際は玄関で衣類をよく払う、花粉の多い時間帯の換気を避けるなどの対策が有効です。

Q5: アレルギー検査の費用はどのくらいかかりますか?

動物病院によって異なりますが、一般的に15,000円〜30,000円程度です。検査項目数(調べるアレルゲンの種類)によって費用が変動します。基本的な花粉、ダニ、食物などを含む検査パネルで20,000円前後が相場です。検査は血液を採取して行うため、診察料や採血料が別途かかる場合もあります。費用が気になる場合は、事前に動物病院に問い合わせることをおすすめします。

Q6: サプリメントはどれくらいの期間で効果が出ますか?

サプリメントの効果は個体差がありますが、一般的に2週間〜1ヶ月程度継続することで変化が見られ始めます。プラセンタサプリ(フェリスケアなど)の場合、毛艶の改善は比較的早く実感できることが多いですが、免疫調整作用による症状緩和には1ヶ月以上かかることもあります。サプリメントは薬ではなく栄養補助食品なので、即効性は期待せず、長期的に継続することが大切です。

まとめ

秋は花粉とダニのアレルゲンが重なる時期であり、猫のアレルギー症状が悪化しやすい季節です。猫の場合、人間と異なり皮膚症状が中心となるため、掻きむしりや脱毛に早めに気づいてあげることが大切です。

自宅でできる対策として、こまめな掃除と適切な換気、HEPAフィルター搭載の空気清浄機の活用、湿度管理が効果的です。また、フェリスケアなどのサプリメントで体の内側から免疫力をサポートし、毎日のブラッシングや足裏の拭き取りといった日常ケアを継続することで、症状を大きく軽減できます。

症状が1週間以上続く場合や皮膚炎がひどい場合は、必ず動物病院を受診しましょう。獣医師による適切な診断と治療、そして飼い主さんの日々のケアを組み合わせることで、猫は秋の季節も快適に過ごすことができます。愛猫の小さな変化を見逃さず、アレルギー症状と上手に付き合っていきましょう。

参考文献・参照記事

本記事の作成にあたり、以下の信頼できる情報源を参照しました。

猫の花粉症・アレルギーに関する情報

  1. ペットニュースストレージ(ペット&ファミリー損保) – 「【獣医師監修】猫の鼻水やくしゃみは花粉症?チェックすべき症状、時期、対策などを解説」 https://www.petfamilyins.co.jp/pns/article/pfs202204c/
  2. 川西市のミネルバ動物病院 – 「猫も花粉症になる?症状や治療法、対策について紹介」 https://minerva-ah.com/column/sick/cat-kahunshou/
  3. ねこのきもちWEB MAGAZINE – 「【獣医師監修】花粉症にかかりやすい猫の特徴 検査治療、対策は」 https://cat.benesse.ne.jp/withcat/content/?id=14825
  4. 栃木県動物愛護指導センター – 「犬・猫も花粉症になるの?」 https://www.douai.pref.tochigi.lg.jp/column-20240301_1/
  5. 動物病院京都 ねこの病院 – 「猫さんの花粉症について」 https://neko-kyoto.jp/blog/blog-0-53/

秋の花粉・ダニに関する情報

  1. 九品仏浅香耳鼻咽喉科 – 「秋の花粉症(ブタクサ・ヨモギ)」 https://www.kuhombutsu-asakaent.com/autumn-hf/
  2. ひろつ内科クリニック – 「秋の花粉症対策2025 ブタクサ・ヨモギ花粉と口腔アレルギー症候群の関係」 https://hirotsu.clinic/blog/
  3. 済生会 – 「花粉症やダニにご注意! 秋のアレルギー症状と対策」 https://www.saiseikai.or.jp/medical/column/autumn_allergy/

空気清浄機・環境改善に関する情報

  1. mybest – 「【徹底比較】ペット向け空気清浄機のおすすめ人気ランキング【2025年】」 https://my-best.com/11662
  2. こどもの空気研究所 – 「猫アレルギーでも愛猫と幸せに暮らす対策を7つ」 https://cafc.blueair.jp/column/essay/6065/
  3. ダイキンストリーマ研究所 – 「ペットアレルギーの対策は空気中のアレルゲン対策が重要だった!」 https://www.daikin-streamer.com/article/036.html

サプリメント・皮膚ケアに関する情報

  1. サーカス動物病院 – 「Vet’s Advice! 猫の皮膚アレルギー 後編」 https://www.hash-hugq.com/cat/article/detail/id=3061
  2. 動物のきもち – 「【獣医師監修】猫のアレルギーに対する免疫力アップはサプリでサポート」 https://asamin.tokyo.jp/猫/2-harunatukiwotukeru.html
  3. プラセンタ製薬 – 「プラセンタとは」 http://placenta-pharma.com/placenta_pet.html
  4. コルディ研究室 – 「プラセンタの種類と効能~<犬・猫にもプラセンタ>」 https://lab.cordy.monolith-japan.com/dog-cat-placenta1/

※本記事の情報は2025年10月1日時点のものです。最新の情報については、必ず動物病院や各製品の公式サイトでご確認ください。

【この記事の監修者】
窪木未津子 獣医師 / 富士見台どうぶつ病院 院長

群馬県出身。ヤマザキ動物専門学校卒業後、麻布大学獣医学部を修了。埼玉県と東京都の動物病院で勤務した経験を持つ。

獣医師・動物看護士・トリミング・ドッグトレーナーの資格を有し、あらゆる面でペットとその飼い主をサポート。生活の悩みから病気やケガに至るまで、幅広い相談に応じる。

過去に飼っていた動物として、ツキノワグマ、リスザル、ニオイカメ、魚、鳥、フクロモモンガ、ハムスター、シマリスなど、多種多様な動物たちと共に過ごしてきました。

院長を務める動物病院「富士見台どうぶつ病院」

住所:東京都中野区上鷺宮4-15-6
電話番号:03-3825-1111
診療時間:午前9:00〜12:00 午後16:00〜19:00
休診日:木曜日
診療対象:犬、猫、うさぎ、ハムスター、フェレット(その他の種類はお問合せください)
※お電話でのご予約は受付けておりません。

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