東京・板橋区大山町の住宅街に佇む「すあま商會」。昔ながらの商店街の近くにある商業ビルの一角で、アンティーク家具が織りなす落ち着いた空間が広がっています。ここには保護猫活動に対する深い想いと、新しい社会の仕組みを作ろうとする挑戦が詰まっています。
想いの源流へ
「保護猫活動は『趣味』ではありません。社会全体で取り組むべき課題なのです」
代表の平松温子さんは、20年以上にわたって保護猫活動に携わってきました。その間、数え切れないほどの命と向き合い、多くの猫たちを新しい家族へと橋渡ししてきました。しかし、ボランティアという形だけでは、活動を持続可能なものにすることは難しい。そんな課題意識から生まれたのが、このカフェでした。
「猫に興味がなくても、うっかりすあま商會でコーヒーを飲んでしまったがために猫のためになってしまった、でもいい。よくわからないけど通ううちに猫に親しみを覚え、気付いたら里親さんになっていた、そんな出会いの場所を作りたかったんです」
2021年2月、そんな想いを胸に「すあま商會」はオープンしました。カフェとしての魅力を追求しながら、保護猫たちの生活を支える――。一般的な保護猫カフェとは一線を画す、新しい挑戦が始まったのです。
ここにしかない空間

すあま商會の最大の特徴は、「常設の里親会場」として設計された空間づくり。一時的な出会いの場ではなく、猫たちが日常を過ごす場所だからこそ、彼らの本来の姿を見てもらえると平松さんは考えます。
「折りたたみケージに入れて並べる従来の里親会では、緊張や怯えのために猫たちの本来の性格が見えにくい。だから、ここでは猫たちがリラックスして暮らせる環境を大切にしています」
その工夫は随所に見られます。一見すると普通のシェルターに見える猫スペースには、猫たちのための隠れ家が巧みに配置されています。相性の良くない猫同士でも快適に過ごせるよう、それぞれの居場所が確保されているのです。この空間設計は動物行動学の専門家からも「理想的な環境」と評価されています。
店内の魅力は、猫たちの住まいとしての機能性だけではありません。カフェスペース壁面には油絵画家・小笠原真理さんの作品群が飾られ、温かな癒しの空間を創り出しています。そこに描かれているのは、かつてここで暮らし、新しい家族と出会った猫たちの姿。「魂の息遣いが感じられる」と来店客の間で評判を呼んでいます。
実は手作りにこだわったメニューも、このカフェの重要な特徴です。世界各国のサンドイッチをアレンジした「本日の世界のホットサンドイッチ」は、料理研究家の佐藤政人さんのレシピをベースに開発。カフェとしての魅力を追求することで、より多くの人に訪れてもらい、結果として猫たちの支援につながる――そんな想いが込められています。
新しい出会いのかたち
すあま商會では、猫との出会い方も従来の保護猫カフェとは一味違います。コーヒーを飲みに来た人が、ふと猫部屋をのぞいてみる。コワーキングスペースとして利用する中で、自然と猫たちの存在を身近に感じる。イベントスペースでの催しをきっかけに、保護猫活動に興味を持つ――。
「最初から里親になることを目指さなくても大丈夫です。まずは普通のカフェとして利用していただき、猫たちの日常に触れていただければ。その中から自然な出会いが生まれることを願っています」と平松さん。
実際に、カフェの常連だった方が、通ううちに猫たちへの理解を深め、里親となるケースも少なくありません。最初は猫に興味がなかった人が、いつの間にか熱心なサポーターになることも。そんな自然な出会いと成長の場として、すあま商會は機能しているのです。
支援の形も多様です。猫部屋への入室時には、猫たちへの思いやりの気持ちとしてご寄付をお願いしていますが、それ以外にも様々な関わり方があります。例えば、マンスリーパスポート制度を利用すれば、月額5,000円で何度でも猫部屋に入室可能。遠方に住んでいて頻繁には来られない方も、このパスポートを購入することで継続的な支援ができます。
「私たちが目指しているのは、誰もが気軽に参加できる保護猫支援の形です。カフェを利用するだけでも、猫たちの生活を支えることができる。そんな仕組みを作っていきたいと思っています」
命を繋ぐ仕組み

新しい家族との出会いを慎重に進めることも、すあま商會の大切な特徴です。里親希望者には、まず店舗で猫たちと触れ合っていただき、その後、詳しい面談を行います。家族構成や生活環境、猫を迎えるための準備状況など、丁寧な確認を重ねていきます。
「一度の出会いだけで判断するのではなく、時間をかけて相性を見極めることが大切です。持病を持つ猫もいれば、特別なケアが必要な猫もいます。それぞれの個性や特徴をしっかりと理解していただいた上で、家族になっていただきたいと考えています」
譲渡が決まった後も、2週間から1ヶ月程度のトライアル期間を設けています。この期間中、定期的な報告をいただきながら、猫と新しい家族との暮らしをサポート。必要に応じて期間を延長することもあります。こうした慎重なプロセスを経ることで、より確かな出会いを実現しているのです。
すあま商會が目指すのは、保護猫活動を特別なことではなく、日常の中にある当たり前の選択肢にすること。コーヒーを飲むように、仕事をするように、そして、猫たちに出会うように。
新しい家族との出会いが生まれる場所。 誰もが気軽に保護猫支援に参加できる場所。 そんな想いを込めて、すあま商會は今日も扉を開いています。
以下では、すあま商會のご利用方法や支援の仕組みについて、具体的にご案内いたします。
ご利用案内
すあま商會は多彩な楽しみ方ができる空間です。
営業情報
- 住所:〒173-0023 東京都板橋区大山町7-8 2F-A
- 電話:03-6912-4532
- 営業時間:11:00 – 19:00
- 定休日:水曜日・木曜日 ※猫的事情により臨時休業や時間変更する場合があります。SNSで当日ご確認ください。
施設利用
- カフェスペース:世界各国のサンドイッチやドリンクをお楽しみいただけます
- コワーキングスペース:電源・Wi-Fi完備(ご利用時1オーダーをお願いしております)
- イベントスペース:セミナーや展示会など、様々な用途でご利用いただけます
支援方法
- 店舗利用:カフェやイベントスペースのご利用が猫たちの支援につながります
- 猫部屋利用:入室時のご寄付、マンスリーパスポート(月額5,000円で何度でも入室可能)
物資支援
- Amazonほしい物リスト:https://www.amazon.co.jp/hz/wishlist/ls/23MUWXOHPK8IS?ref_=wl_share
- 楽天Roomでのお買い物:https://room.rakuten.co.jp/room_bf40adfb97/items?scid=we_rom_newweb_mr_line
- グッズ購入:suzuriにてすあま商會オリジナルグッズ(ロゴ入りパーカー、ノートなど)を販売
https://suzuri.jp/suama_
寄付による支援
一日の食事費用(100円~150円)や医療費など、猫たちの健康的な生活維持のためのご支援を受け付けております
銀行振込
- 三菱UFJ銀行:成瀬支店(167)普通 0715268 平松温子
- 楽天銀行:アリア支店(225)普通 4675876 平松温子
- ゆうちょ銀行:記号10110 番号94606791(他行から:店名〇一八 店番018 普通 9460679)名義人 ヒラマツアツコ
※領収書が必要な方はメール(trad-sweets@m6.gyao.ne.jp)にてご連絡ください
SNS・情報発信
- Instagram:https://www.instagram.com/suama_catscafe/
- Twitter(X):https://x.com/suama_catscafe
- ブログ:https://ameblo.jp/suama-shokai/
すあま商會の猫たちの様子や活動内容を発信しています ※営業時間の変更や臨時休業の情報もSNSでお知らせしています
詳細情報
団体概要
- 団体名:すあま商會
- 設立:2021年2月(保護猫活動としては20年以上の実績)
- 活動地域:東京都板橋区を中心とした地域
- 事業登録:第一種動物取扱業(24東京都保第008270、24東京都展第008270)、第二種動物取扱業(第2477号)
- 動物取扱責任者:平松温子
保護・譲渡活動について
保護対象
地域の猫などの保護依頼を受けて対応、飼育困難な飼い主からの引き取り、協力動物病院からの引き取り、保護活動仲間からの引き取りなど
譲渡の流れ
- すあま商會での面会と申込書記入
- ご自宅への訪問確認および環境整備のご相談
- トライアル期間(2週間~1ヶ月、猫の状態やご家庭の状況により異なる)
- 正式譲渡
譲渡条件
明確な年齢制限などは設けていない。直接お会いし、お話しをした上で、それぞれのご家庭の状況や過去の飼育経験についてなどを確認した上で、ご相談に応じる。
譲渡後のサポート
一生の親戚づきあいをするつもりで譲渡するため、飼育相談はもとより、病気になった場合には支援も含め相談にのる。ペットシッター、一時預かりもする。
ご来店について
ご利用時の注意事項
カフェ利用して頂くことで猫たちの生活を支えております。猫部屋入室は円/時間ではなく任意でのご寄附を頂戴しているため、お子様含めカフェはご利用いただいており、猫部屋のみのご入室は受け付けておりません。猫部屋入室時は靴下着用や入り方のルールを聞いて頂くなど、スタッフの案内にしたがって頂きます。
お子様の利用について
中学生以下のお子様が猫部屋に入室する際には、保護者とご一緒に入室して頂いております。アレルギーがあるお子様のご入室はご遠慮いただく場合があります。お子様の猫部屋入室時には怪我など事故が起きないよう事前にご説明をしておりますが、それでも万が一怪我などをされた場合には、当店では責任を負いかねますので、保護者の方が目を離さずしっかり見てあげて下さい。
お支払い方法
現金のみ
活動実績
譲渡実績:30~50頭/年
特徴的な活動
- 動物行動学に基づいた空間設計
- 持続可能な保護猫活動モデルの確立
- カフェ運営を通じた新しい形の支援活動
メディア掲載・取材実績
雑誌
- 「散歩の達人」
- 「ねこびより」
テレビ
- 「ねこじまん」出演
その他
- 各種WEBメディアにて多数掲載



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